あまり知られていない性病検査の内容について
一言で性病検査と言っても、その内容は様々です。
それぞれの方法によって、検出できる病原体が異なるため、慎重に選択することが大切です。
1.血液検査について
まず最もポピュラーな検査方法としては、血液検査が挙げられます。
血液検査では、採血を行って血液中の成分を調べていきます。
精密機器を用いて、厳密に調べていくため、それなりに時間がかかります。
それだけに、かなり多くの情報が得られる方法とも言えます。
性病に限らず、多くの疾患でも行われる検査項目ひとつです。
特に、ウイルス由来の性感染症には有効で、HIV、B型肝炎、C型肝炎、性器ヘルペスといったウイルス性疾患を検出することができます。
もちろん、梅毒、クラミジアなどの細菌感染も調べることができます。
デメリットとしては、多少、費用が高くなるということと、注射針を刺すため、体への侵襲性が幾分高くなるという点が挙げられます。
2.尿検査について
続いて尿検査についてですが、こちらの性病検査内容も通常の尿検査のものと変わりません。
自分自身で尿を容器に採取して、医師または看護師に提出するだけです。
尿検査は、費用および身体面での負担が少ない反面、それによって得られる情報も限られてしまいます。
尿というのは、血液が腎臓で濾過されて出来上がるものですから、基本的にはとても綺麗な液体です。
この腎臓という精密なフィルターを通して、細菌などの異物の残骸が尿へと運ばれていきます。
ですので、検出できる性病としてはクラミジアや淋病などが主です。
3.粘膜検査について
その他、性病検査としては膣分泌検査や喉の粘膜を採取して調べる検査などがあります。
これらは上記の2つと異なり、体の粘膜から直接検体を採取するという特性があります。
まず膣分泌検査についてですが、検査を受けることをとても嫌がる人が多いです。
というのも、この性病検査の内容というのが、医師が患者の膣内に採取用の器具を挿入して分泌物を採取するため、患者としては心理的なストレスが非常に高いと言えるのです。
ただ、手技自体はあっという間に終わりますので、実際はそれほど心理的負担の大きな検査ではありません。
また、最近は女性医師や女性看護師のみで構成されたクリニックも増加傾向にありますので、気になる人はそうした医療機関で検査を受けることをお勧めします。
一方、喉の粘膜を採取する検査であれば、膣分泌検査のような恥ずかしさはないかと思います。
この検査では、カルポーターという綿棒に似た道具を使って、喉の粘膜を採取するだけですので、とても気軽に受けることができます。
このように、性病検査の方法には様々なものがあり、その内容もそれぞれ異なります。
どの性病検査を選ぶかは、それぞれの価値観や病態によって決めていくことが一番と言えます。
とは言っても、いなり病院に行くのも大変ですから、まずは自宅で性病検査を行うことをお勧めします。
最近では、とても精度の高い性病検査キットが販売されていますので、利用してみてはいかがでしょうか。