赤い発疹は性病の可能性がある
赤い発疹が肌に出た場合、皮膚の病気かと思いがちですが、実は性病が原因のことがあります。
どのような病気の可能性があるのかを解説していきます。
1.赤い発疹と性病の関係
性病と言えば通常、ペニスや陰嚢などの陰部に症状が現れるというイメージがあります。
しかし、一部の性病で全身に赤い発疹ができる場合があるのはあまり知られていません。
また、その発疹が性病が原因とは思いもよらない事が多く、医療機関でさえ見逃すことがあります。
もし発疹が出ていて、自分で思い当たる場合は性病検査キットなどで性病検査を受けることも必要になってきます。
以下で赤い発疹を起こしうる性病について見ていきます。
2.梅毒
梅毒というのは性交渉によって感染する性病です。
梅毒トレポネーマという細菌に感染することで起こり、ペニシリンが発明されるまでは不治の病と言われ恐れられていた病気です。
ペニシリンの投与により簡単に治るようになったため、過去の病気というイメージがありますが、最近急増しているという調査があり、近年の性の多様化や、同性愛者のセックスが原因ではないかとも考えられています。
この梅毒という病気には、4つのステージがあります。
第一期では無痛のしこりができ、その後消えてなくなります。
そして、潜伏を経て発症する第二期での主な症状が、全身の赤い発疹です。
菌が全身に行き渡った証拠で、同時に発熱や倦怠感が起こり、梅毒性の脱毛を起こす場合もあります。
ここで異常に気がつき治療を受けることが現代ではほとんどですが、その後数年の潜伏をへて第三期、第四期まで進んでしまうと命に関わる重大な症状を引き起こします。
3.疥癬
ヒゼンダニというダニが感染して赤い発疹を引き起こします。
性病の一つに数えられることもありますが、性交渉に限らず寝具や衣類の共用で感染することがあります。
疥癬トンネルと言われる通り道を肌に作り、ヒゼンダニが移動したり卵を産んだりします。
この疥癬トンネルが赤い発疹となって現れます。
4.HIV
HIVの初期症状として赤い発疹が現れる場合があります。
HIV急性皮疹と呼ばれ、皮膚が小さい範囲で盛り上がり、赤い湿疹ができます。
同時に熱が出たり、リンパが腫れることなどがあります。
その後、発疹が治まってしまうためHIVの初期症状と気づかれない場合があります。
エイズが発症する前のHIV感染症の段階で治療を始めれば、長期間健常者と同じような生活を送ることが現在ではできるため、この段階での発見が非常に重要になります。
5.軽く考えずに必ず検査を
体にできる赤い発疹の原因が性病の場合もあることを知っておけば、いざという時に非常に役に立ちます。
実際に発疹ができたり、陰部の異常に気づいた場合はもちろんですが、定期的に検査を受けることが大切です。
医療機関での検査以外にも、性病検査キットという便利なものが販売されていることをご存知でしょうか。
匿名で自宅で検査をすることが可能で、検査の確認も人に知られず行うことができるため大変手軽でおすすめです。