HIVの初期症状とは?
HIV感染症という病気は、非常に怖い病気として知られています。
初期症状などはあるのでしょうか、またあるとすればどのような症状なのでしょうか。
1.HIV感染症とは
HIVとはヒト免疫不全ウイルスと呼ばれ、人の体を病原菌やウィルスから守る重要な細胞に感染するウィルスです。
このウィルスに感染すると、体が無防備な状態になるわけですから、普段だと感染しない病気に簡単にかかるようになってしまいます。
HIV感染による免疫低下によって発症する代表的な病気がいくつかあり、それに罹患した場合、AIDSが発症したと判断されます。
AIDSが発症した場合は治療が難しい場合も多いですが、HIV感染からAIDS発症までの間に感染に気づき治療を開始すれば、AIDS発症を長期間抑えることが現在では可能になってきました。
そのため、HIV感染症の段階で発見し治療することが、何より重要になってきます。
HIV感染症の初期症状には、どのようなものがあるのでしょうか。
2.HIV感染症の初期症状
HIVに感染した場合の初期症状は、感染後2週間から8週間後に発生することが多いです。
入り込んだウィルスが急激に増える時期で、全身に回りウィルス血症という症状を引き起こします。
特徴的な症状は発熱や喉の痛み、嘔吐、下痢、リンパ節の腫れや体の発疹などで、これが同時に出るとは限りません。
見て気づく通り、それぞれ風邪やインフルエンザの症状と似ています。
そのため、HIVの初期症状は見逃されることが非常に多いのです。
この中でも少しだけ特徴的なのは、リンパ腫の腫れです。
風邪やインフルエンザでは、脇の下や曾けい部のリンパが腫れることは無いため、感染にきづく材料となり得ます。
3.初期症状での判断はほぼ不可能
ではこれらの初期症状が出た場合に検査を受ければ、早期発見ができるということなのでしょうか。
残念ながらそれは間違いです。
実は、これらの初期症状が全く出ない場合があるのです。
そのため、HIV感染に気づかないままAIDSが発症し、そこでようやく感染に気づく場合が発症者の3割程もあります。
HIV感染症以外の病気にも言えることですが、症状が出たら病気ということはなく、知らない間に進行していく病気が数多くあることを、私たちは知識として知っておかなくてはいけません。
4.早期発見と治療のために
では、早期発見のためには何をすればよいのでしょうか。
それは定期的な検査です。
感染を疑ってから検査を受けるのでは遅すぎるのは、見てきた通りです。
ある程度の期間ごとに、病院や性病検査キットを利用した検査を必ず受診するように心がけましょう。
特に性病検査キットは、自宅で匿名で検査を受けることができる便利なもので、最近人気が高まっており、おすすめです。