HIVに感染したときの兆候とは?
HIVというと死に至る病、というイメージを持っている人が多いかもしれません。
実際にこの病気は確かに怖いですが、感染してすぐに命に関わるようなものではありません。
HIV感染症には基本的に感染の兆候、初期症状が出るのが一般的です。
それは、どのようなものなのでしょうか。
1.HIVとは
HIVというのはウィルスの一種です。
日本語だとヒト免疫不全ウイルス。
文字通り、ヒトの免疫を不全にさせてしまうウィルスです。
具体的に感染したらどうなってしまうか、というところにHIV感染の兆候を知るヒントが隠されています。
免疫、という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。
これは人間の体に備わっている大事な機能の内の一つです。
実は私達の身の周りには、普段から病気の元となる菌やウィルスがたくさん漂っています。
しかし、この全てに感染することはありません。
それはこの免疫があるからです。
菌やウィルスといった異物を体に取り込まない、また多少取り込んだとしても殺して繁殖させない、という体の防御機能を免疫と呼びます。
この免疫の力、免疫力が低下した場合はどうなるかを想像するのは難しいことではないでしょう。
2.HIV感染症からエイズへ
HIVに感染した体は、健康な体では感染しないような感染症に簡単にかかってしまうようになります。
指定されている23種類の病気の内、1種類でもHIV感染が原因で発症した状態をエイズと呼びます。
現在は、体の不調を訴えて病院に行くとHIV感染症の診断を飛び越えてエイズ診断されてしまう「いきなりエイズ」という状態の人が少なくありません。
また、HIV感染症の段階で投薬を始めればエイズ発症を遅らせ、健康な人と同じくらいまで生きられるくらい医療は発展しています。
そのため、HIV感染の時点でその兆候に気がつくことが重要です。
3.HIV感染症の兆候
HIV感染の兆候である初期症状は、ある病気によく似ています。
それはインフルエンザです。
インフルエンザは知らない人はいないほどメジャーな病気と言えるでしょう。
HIVに感染した場合、2週から6週くらいでこのインフルエンザと似た症状が出る場合が多いです。
具体的には、悪寒や熱、吐き気や嘔吐、リンパ節の腫れなどです。
普段の生活で上記の症状が出た時に、すぐにHIV感染を疑う人はかなり少ないのが現実だと思います。
しかしそれが実は一生を左右しかねない感染症、HIV感染の初期症状の可能性があるのです。
4.早期発見と治療
上記のインフルエンザによく似ているHIVの兆候は、数週間くらいでなくなってしまいます。
もちろん治るというわけではありません。
潜伏期と呼ばれる、菌が潜伏する状態になるためです。
潜伏期間になると、自覚症状が無い状態になるため、よりHIV感染を見つけづらくなります。
そのため、症状がなくても検査を定期的に受けることが重要です。
検査は医療機関だけではなく、性病検査キットというものでも受けられます。
性病検査キットは自宅で手軽に検査が可能なため、注目が集まっている検査媒体です。