発疹やかゆみはHIV感染の症状かも
体に発疹やかゆみが出た時に、HIVの可能性を疑う人は少ないと思います。
しかし、HIVの症状として発疹は実は一般的なものです。
HIV感染症の症状にはどのようなものがあるのか、見ていきましょう。
1.HIVとは
HIVというのはウィルスの名前です。
日本語では、ヒト免疫不全ウイルスと呼ばれています。
HIV自体が症状を出すということはありませんが、感染するとヒトの免疫力というものを低下させながら全身を回っていきます。
免疫力とは、ウィルスや菌から体を守る力のことです。
私たちの身の周りには、病原菌やウィルスが普段からたくさんありますが、健康なときは免疫力のおかげで感染することはありません。
しかし、HIVに感染した場合はその抵抗力が低下させられているため、普段感染しないような病気に簡単にかかってしまいます。
2.発疹やかゆみも!HIVの症状とは
HIVに感染すると、すぐに重篤な状態になるわけではありません。
まずは感染して2週から6週で初期症状と呼ばれる症状が出ます。
具体的には高熱や悪寒、吐き気や嘔吐、筋肉痛などです。
この症状だけを見ると、インフルエンザに非常に似ています。
そのため、HIV感染に気が付かず治療が遅れてしまうケースも少なくありません。
上記のインフルエンザに似た症状以外にも、HIV感染症の症状として全身にかゆみや痛みの伴う水ぶくれのような発疹が出る場合があります。
これも免疫力が低下していることが原因でできるものですが、HIVに感染した場合に必ず出るものとは限りません。
その他、特徴的な症状として口内炎や口に白い苔がたくさんできる、ひどい寝汗やリンパの腫れなどが挙げられます。
上記の症状が同時に出ている、またなかなか治らない場合はHIV感染の可能性が少なくないということができるでしょう。
3.エイズの発症
HIV感染症が進行すると、エイズという状態になります。
エイズの判断基準は、定められている23種類の病気の内、HIV感染が原因で1種類でも発症している状態である、というものです。
現在の医療ではエイズ発症前に投薬を開始すれば、エイズの発症を長期間抑えることが可能で、健康な人の寿命と同じくらい生きられると言われています。
しかし、エイズの発症の段階まで行くとHIV感染の状態に比べると治療や食い止めが難しくなってきます。
そのためHIVに感染した場合は、早期発見が重要になってきます。
4.早期発見のために
HIVの症状というのは、確定的なものはありません。
また他の病気にも似ているため、気づきづらいという特徴があります。
そのため、不安な場合、もしくは症状が全くなくても定期的に検査を受けることが大切です。
検査は医療機関に限らず、性病検査キットというものを利用することも可能です。
性病検査キットは通販などで購入でき、自宅で検査ができるため人気が高まってきています。