エイズ感染とは何なのか?
エイズという言葉にどのようなイメージを持っているでしょうか。
エイズに感染すると死んでしまう、日本でもあの場所で流行しているらしい、など恐怖を覚えるネットの情報が溢れていますが、まずは正しい知識をつけることが重要です。
今回は、エイズとはどのような病気なのかを見ていきます。
1.恐怖の感染症?エイズとは
エイズというのは正確には病気の名前でなく、ある状態を指す言葉です。
それを理解するために、あるウィルスの話をしなければなりません。
そのウィルスはHIVという名前を持っており、日本語ではヒト免疫不全ウイルスと言います。
このウィルスの感染経路は大きく性的感染と血液感染、母子感染の3つに分かれています。
血液感染は医療事故や輸血の際、また薬物の乱用時の注射器の回し打ちなどでウィルスが体内に入り込むこと、また母子感染は文字通り母体を通して、子供が感染することです。
性的感染は主に性交渉によっての感染です。
セックス1回の際の感染確率は0.1%から1%程度と言われていますが、当然コンドームの使用をしていればより低くなりますし、他の性病にかかっている状態での行為や肛門性交、また出血を伴った場合には感染確率が上がります。
ではこのHIVに感染するとどうなるのでしょうか、そしてエイズとの関連性はどのようなものなのでしょうか。
2.HIVに感染するとどうなるか
様々な病気の原因となる菌は、実は身の周りに普段から存在しています。
しかし普段はそういった病気に空気感染することはありません。
それは、体に免疫力というものが備わっているからです。
HIVに感染すると、HIVはこの免疫力を司る機能自体を破壊しながら全身に回っていきます。
そのため、普段は感染しないような病気に感染するようになってしまいます。
エイズ診断の指標疾患として指定されている23種類の内、1種類でも発症した時に、エイズと診断されます。
3.HIVの進行
HIVに感染しても、すぐに重大な症状が出ることは基本的にありません。
感染から2週間から6週ぐらいに初期症状と呼ばれる症状が出ます。
この初期症状はインフルエンザに非常によく似ています。
具体的には、吐き気や悪寒、高熱などです。
そして一定期間で、その症状も一度治まり潜伏期と呼ばれる期間に入ります。
そのため、HIVに感染していることに気が付かないケースが非常に多く存在しています。
体の異常を訴えて検査をしたときには、すでにエイズを発症していた「いきなりエイズ」という状態も全く珍しくありません。
4.早期発見と治療
医療の発展により、HIVに感染してもエイズの発症を遅らせることが可能になっており、健康な人と同じ寿命まで、薬を使って生きることも可能とも言われています。
そのためには、検査を積極的に受けて早期発見をすることが必要です。
検査は医療期間などに限らず、性病検査キットを利用する方法もあります。
性病検査キットは自宅ででき、プライバシーも守られるため人気が高まっています。